Melexis、MEMSを先駆的に活用したミッドレンジの圧力センサ向け製品を発表

Melexis

Mid-Pressure Sensors - Melexis

業界でも革新的な、高精度センサ機能、統合信号処理、アナログまたはSENT出力を提供する、マイクロマシニング技術を用いた小型で堅牢なソリューション

Tessenderlo, Belgium, 2016年10月20日 - 優れたエンジニアリング哲学を通じ未来のイノベーションを目指す世界的なマイクロエレクトロニクス企業、Melexisは先日、ミッドレンジの圧力(10-50バール)レベルを対象とするMLX90819センサICを発売しました。これにより、優れたイノベーションによる高度に差別化された製品の導入を継続します。これは、これまで完全一体型センサソリューションが十分活用されていなかった分野に同社固有のマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術を導入することを意味し、システム設計に大きなメリットがもたらされます。

ベアダイとして提供されるMLX90819は標準5V電源で作動します。自動車および産業機器の様々な用途において、精度の高い流体圧力の測定に利用できます。例としては、エンジンオイル、トランスミッションオイル、エンジン冷却液、自動車燃料ライン、エアコン冷媒、トラックのエアブレーキ圧力のモニタリングなどが挙げられます。本IC製品からは相対圧力が得られます。製品の応答時間は1ミリ秒で、耐用期間を通じ±2.5%の精度を保ち、利用可能なすべての動作圧力レンジで±2.0%の直線性を維持します。

さらに高度な処理技術を利用することにより、MLX90819は、マイクロコントローラベースのアーキテクチャの活用能力においてユニークな特徴を備えています。この能力により、半導体ダイに高度な機能を組み込むことが可能となり、完全デジタル処理、データ変換、温度補正、ゲイン補正、フィルタリング作業など、すべての処理を直接管理できるようになります。各センサICには、16ビットのアナログデジタルコンバータ(ADC)、12ビットのデジタルアナログコンバータ(DAC)、高性能16ビットのプロセッサコアが組み込まれています。また、ディスクリート型MEMSソリューションによるコストと複雑さの問題に加え、従来型の非MEMSソリューションに存在したフットプリントの問題、シーリングの摩耗の問題も解消できます。本IC製品は、アナログ信号、またはデジタル出力が必要なアプリケーション用にシングルエッジニブル伝送(SENT)出力タイプで提供可能です。

AECQ100に完全準拠し、40°C~150°Cの温度範囲に対応する堅牢な本IC製品は、大型の産業機器および自動車の用途に最適です。信頼性の持続のため、自動車の過電圧保護機構を備えています。また、様々な診断機能が長期的な動作の完全性をさらに強化しています。診断機能には、アナログ出力クランピングレベル、破損トラックの検出に加え、SENTプロトコル経由で伝送される独自の診断メッセージが含まれます(内部温度または圧力エラー、外部過電圧/低電圧状態など)。MLX90819センサICはダイオンフォイルのフォーマットで出荷されます。

Melexisの圧力センサの製造ラインマネジャーであるLaurent Otteは、「テスト/アセンブリ作業の削減、部品数の削減、有効スペースの確保に必要なセンサ技術を提供する、ミッドレンジの圧力測定に対するこの新しいアプローチは、エンジニアの皆様にとって大きな魅力となるでしょう」と述べています。「統合性に優れたMLX90819は、顧客のモジュールへのセンサシステムの統合に大きな利点をもたらします。必要なものは、限られた数の外部部品が搭載されたPCBのみとなります。このため、本製品が搭載されるモジュールのサイズの大幅な削減が可能となります。」